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GPSテレメ

GPSテレメについてちょっと調べてみた。

GPSテレメは設定した時間間隔で測位データを記録し、一定時間たったら脱落させて回収してパソコンにデータをとりこんで解析する機械。
どこに脱落するかわからないから、脱落後は電波を発信して、ラジオテレメトリーの要領で探して回収しなくてはいけない。

そうなると、GPS測位装置、メモリ、ラジオ発信機、バッテリーを首輪に付けてあげなくてはいけない。

これだけのものを盛り込んで、長い間データを採ることになると、バッテリーのもちをよくしてあげなくてはいけないので、それだけ重くなる。
そのため、以前はクマやシカなどの大型動物にしかGPSテレメ装置を使うことができなかった。

また、上の形式だと、首輪を回収するまでデータが得られないので、無線を使ってデータを抜きとる方式のものもあるようだ。
これが一番理想的だけど、やはりバッテリーの寿命と重量の問題がある。

で、現状でどれだけの重さのものがあるか気になったのでいろいろなサイトを放浪。

まず、日本の商業ベースに乗っているサービスでココセコムの犬バージョン。
http://journal.mycom.co.jp/news/2003/06/16/06.html
48gと軽量ながらフル充電で480時間・・・

では、動物のテレメの機械を作っているメーカーはどうなのかと調べてみる。

Televilt社が結構軽いGPSテレメを発売しているようだ
日本では、ティンバーテック社が扱っており、ありがたいことに日本語で商品説明がある。

Tellus Miniは現在利用可能なもっとも小さいGPS首輪で、モデルCollar2の重量は約80グラムです。
これはオンボードタイプのGPS首輪で、野うさぎや、他の小さな哺乳類に最適です。

動物の追跡、および自動ドロップオフ機能(特許出願中)により外れた首輪の回収にはUHFトランスミッターを使用します。

GPS首輪のGPS機能と送信機能は、ユーザー自身が設定したファイルにより、Televilt社により事前にプログラミングされます。従ってGPS測定開始を含む予約スタートが可能です。

GPSの取得間隔や気温に依存しますが、首輪がドロップオフするまでに約1000点のポジションデータを取得できます。回収用のビーコンは約1ヶ月動作します。首輪からのデータダウンロードはユーザー自身で行うことができます。

だそうです。

なかなかよさそうだ。
GPS日記さんにてこのシリーズの首輪を丁寧に解説してくれているのでこちらも参照。

動物倫理上、確か発信機を付けていい重さは、体重の3~5%だったはず。
80gの首輪だと5%換算で、体重1.6kgまでいける。タヌキレベルまでいけて、ちょっと目を瞑れば大きめのテン(♂)もいけなくはない。
あと、背中にしょわせるタイプが60g。これなら5%換算で1.2kgなので、テン(♀)もいけそうか?

データ点数が80gタイプが1000なので、1時間に一回測位すると41.66・・・日ということで、1か月半弱か。
微妙な線だな。
1か月たったら、首輪回収してまた捕まえて首輪をつけることが可能ならまあ仕事ができないわけではないけど、罠掛けて捕まえれば行動も変わるだろうし、それ以上に予算がかなりかかるだろうな。
サイトには値段書いてないけど、一個いくらだ?10まんくらいするんじゃないか?

個体のレプリケーションをある程度とって、新しい首輪をつけ続けるとなるとすごい予算がかかるんじゃないかな。

で、次に無線で随時データを抜きとるタイプ

同じくTelevilt社の製品を見ると、
一番軽いので250g。推奨体重が8kgとある。
アナグマ、アライグマで可能ってことか。
自分は、この分野で全くの素人なのだが、この中には日本の電波法に引っかかるものもあるらしい。この製品も日本では使えないかもしれない。

そこで、ニホンザル用にGPSテレメを開発した日本の研究チームがあるようです。
哺乳類学会誌やネットに転がっているPDF(その1その2その3)にその状況が解説されています。

それによると、重量200g。3時間に一回の測位で約2か月だそうな。

以上が現在の状況らしい。

 

ここまで書いて思ったのが、将来的にココセコムの装置が野生動物に応用できれば面白いんじゃないかと思う。

任意の時間にコンピュータの遠隔操作で測位することができれば、リアルタイムで場所を知ることができる。
こうすれば、いつ測位するかのプログラムを組んでしまえば自動的にデータが集まってくるので研究もずいぶん楽にすすむのではないだろうか。
もっとも、バッテリーをなんとかしないといけないだろうな。
サル用のものは、on/offをこまめに変えて電気を浪費しないようにしているみたいだが、ココセコム方式は、電源入れっぱなしで「いつでも測位来い」状態だと思うので、480時間しか動かないのだろう。

いずれにせよ。技術開発研究とかでこういうことをするといいと思うのですが。

まあ、あれだ。
南の方のニシオモテシマとかタイウマとかの絶滅が心配されるニャンコに取りつけて、保護研究とかするといえば、予算つきそうだし、民間企業としても「自然保護の一環で絶滅が危惧されるニャンコの保護研究しています。環境に配慮した企業です。」とかいえば、宣伝になると思うのですが。

まあ、北の方でちまちま研究をやっている一学生の妄想ですが。

で、これを書いてさらに思ったのだが、
こういう遠隔操作でGPSを使って動物の移動を調べるみたいなプロジェクトが、海獣渡り鳥であった気がするなあ。

 

技術の発展によって小動物の位置が簡単に安価に落とせるようになることを願うばかりです。

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