黒いケダモノ
朝、調査地へ向かうため、いつもの通りなれた林道を走る。
ちょっときつい坂を登ったところ、数十メートル先に黒いシカと同じくらいの体高のケダモノが林道を横切った。
「・・・・・・・・」
気持ちを落ち着かせて、ケダモノが通ったあたりまで車を近づけ、進んだ方向をみるも何もいない。うーむ。自分の見間違いだったかと一瞬疑う。
そこで、車を降りて、ケダモノが通った地面を調べてみる。
ヒグマだ間違いない!!
引いた視点から。
みっつ足跡があるのがわかるでしょうか。
クマを生まれて初めて見た。
それほど大きくなかったので、比較的若い個体だったようだ。
ここでは、以前も目撃証言があった。
別の人は、
「あそこらへんでクマ臭を前嗅ぎました。」
と言えば、
また別の人は、
「あそこで朝、調査しているんですよ。今日調査していたら、ガサガサ音がしたので、シカじゃないと思い、おーいとか言ったり、手をたたいたりしました。」
ということで、今回目撃した場所周辺にどうやら固執しているかもしれない。
ここは、庁舎にも近いし、一番人が通る道だ。しかも、部外者が歩いて進入してくる場所でもある。
事故が起こらなければいいけど。
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