カラスの自然史
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カラスの自然史 ー 系統から遊び行動まで
著者:伊澤 栄一,黒沢 令子,杉田 昭栄,鈴木 仁,高木 憲太郎,中村 純夫,長谷川 雅美,樋口 広芳,藤田 素子,堀 正和,百瀬 浩,森下 英美子,山崎 剛史,吉田 保志子,吉田 保晴,H. Haring,A. Kryukov,J. Martzluff |
カラスは、鳥屋だけでなく、一般の方々にもよく知られた野生動物です。
しかし、鳥のことを色々と知っている鳥屋の方もカラスの生態・性質についてはあまり知らないのではないでしょうか?自分もまさにそうなのですが、そんな人向けなカラスのついて系統、生態、知能、人との関わりとあらゆる角度から研究した結果がまとめられている本が出版されました。
第1部では、カラス類の系進化、地理変異などが解説されており、オナガのアジアとヨーロッパ集団という遠く離れた集団の分布パターンについて分子生態学的な考察や、島のカラスがそれぞれの環境に適応してクチバシの長さを変えている様子もなかなか興味深いです。
動物の生態を知る上での重要な要素は住み場所、食事、繁殖などですが、
2・3部と4部の一部で各々の研究者が研究成果を解説しています。
カラスに発振器を装着してカラスの行動圏やねぐらが変わっていく様子や地域によって食生活がずいぶん変わっていることがわかります。
カラスはゴミを漁っていてたくさん餌を得ているように見えるけれど、実際には都会のカラスの食生活がそう楽でないことがわかります。
カラスの知能と人との関係については第4部。
カラスの遊びはとっても興味深いです。
特にカラスの遊び行動についてのイラストを交えての解説は分かりやすくて面白いです。カメラマンのみなさん。カラスの遊び行動の撮影にチャレンジしてみると面白いと思います。最後の章ではヒトとカラスのミームの共進化という視点で世界でのヒトとカラスの関係が解説されていてとても面白かったです。
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