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Flight identification of European Seabirds

最近、海鳥と接せる機会が多いので、海外の海鳥関係の図鑑に手を出そうと思い、いくつかの候補の中からとりあえずこの一冊を買ってみた。

Flight Identification of European Seabirds (Helm Identification Guides) Flight Identification of European Seabirds (Helm Identification Guides)

著者:Anders Blomdahl,Bertil Breife,Niklas Holmstrom
販売元:Christopher Helm Publishers Ltd
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全編、海鳥の飛翔写真という非常にとんがった内容の図鑑です。
実際、海上での鳥見は飛んでいる個体を観察することになるので、
飛翔形態の識別が重要になるわけですが、こんな非常にニッチな内容の図鑑が出てしまうあたり、ヨーロッパの鳥屋層の厚さを感じます。

でまあ、中身はすべて飛んでいる海鳥の写真で日本との共通種もいるので結構参考になるのですが、それよりなにより文章が図鑑にしてはくだけた内容で読んでてニンマリすることが多々あります。

特に各分類群のイントロが非常に面白く、著者の海鳥に対する熱意が伝わってきます。

例を紹介します。

アビ類
多くの鳥屋は、アビ類の虜で、特に渡り時のアビ類の大群を見たことがあるラッキーな人には忘れらない光景だろう。アビ類の魅力はなんともいえない不思議なオーラを放っている。非常に美しい夏羽、そして非常に識別の難しい冬羽も魅力の一つだ。ハシジロアビの成長夏羽のあの象牙色のクチバシ、紺碧の海をバックに飛ぶあの美しい姿はもう忘れられない。

多少意訳をしていますが、こんな感じで書かれています。この本で初めて"aura"という単語を見つけ”オーラ”が英語であることをしりました。

最高なのがトウゾクカモメ類のイントロ

海鳥の渡りをルーティンの動きをしながら何かいないか気ままに探している鳥屋達の視界にトウゾクカモメが入ったとき、一気にヒートアップし、魔法の呪文「トウゾク!」を叫ぶ。するとそこにいる仲間たちがすべてのスコープがその鳥の動きにシンクロして動き出す。そして、その鳥の識別ポイントを議論しながら見えなくなるまで追い続けるのだ。
トウゾクの何がマジカルかだって?そりゃいくつも理由があるよ。まず第一にトウゾクは海鳥スポットでレア種であり、海鳥の流れの中に魅惑的なカモやカモメがいないときのスパイスになる。第二に盗賊行為。本物の海賊のようだ。標的を追いかける様はまさにドッグファイト。第三に彼らのパワフルかつ素早い飛翔、黒色型を見るのもおもしろい。そして最後に識別が難しいので識別魂が騒ぐ。癖になる。有名な鳥屋で作家ででもあるLars Jonssonはスウェーデンの有名な海鳥スポットで"More skuas to the people!"と叫んだことがある。当然彼に賛成だ。

こんな感じ。

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コメント

こんばんは はじめまして
ヨーロパの野鳥図鑑でしょうか・・日本にやってくる野鳥と
似ているのもいるでしょうね。
こちらでは南半球やユーラシアから渡って来る夏鳥、シベリア
方面からくる冬鳥などが楽しませてくれてます。

投稿: matsu_chan3 | 2010年12月 9日 (木) 19時42分

ヨーロッパと結構共通種が結構います。

なので、日本の海鳥の飛翔識別にも十分役立ちます。

投稿: martesorex | 2010年12月 9日 (木) 21時17分

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