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日本哺乳類大図鑑

日本哺乳類大図鑑 日本哺乳類大図鑑

著者:飯島正広
販売元:偕成社
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野鳥と違って観察や撮影の難しい哺乳類達。彼らの写真を撮って図鑑にするなど並の力ではできません。
そのため鳥の図鑑は数あれど哺乳類の図鑑はそれと比べればずいぶん少ないのが現状です。
昨年発売されたThe Wild Mammals of Japanは数多くの研究者たちが執筆し、写真も様々な人から集め数年かけて作り上げました。

そんな状況のなか、新しい哺乳類の図鑑が発売されました。
驚くべきことに一人のカメラマンによる写真作品のみで構成されており、哺乳類版「日本の野鳥590 」と言ったとこいろでしょうか。
しかし、真木氏の図鑑とこの図鑑のコンセプトは異なります。
日本の野鳥590 」はとにかく多くの種を扱い、それでいてフィールドで使えなくもないことを目指しているのと対照的に、この図鑑は、家の中で哺乳類の生態にじっくり触れることができる生態写真図鑑です。

大きな図版に所狭しとハイクオリティな生態写真が並び記述は少なめ。
種の並びも分類順ではなく、それぞれの生活環境によって並んでいます。
例えば系統的に近縁であるニホンテンとエゾクロテンは、前者が『奥山』の項目に並んでいるのに対し、後者は『北と南』の項目に並んでいます。
哺乳類の生態を考えるな感じろといったような内容です。

一人のカメラマンによる仕事であるため、すべての種類が網羅されているわけではありません。
例えば、鯨類の写真は申し訳程度、小型哺乳類は標本写真の羅列などもあり、種によっては自分の方がいい写真もってるとほくそ笑む場面もありまが、モグラの写真は素晴らしい。
スタジオに大掛かりなジオラマを組んで撮ったというアズマモグラの写真は、土の中を覗いてモグラの生活を見ているような気分になれる大変貴重な写真が数多く掲載されています。

とにもかくにもこのクオリティでこのお値段なら十分買いでしょう。

自然愛好家のかたには哺乳類たちの生態の魅力にふれることができる一冊だと思います。

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