birder
2月号のバーダーは、北海道特集で特にいままであまり触れられてこなかった北海道の海鳥ウォッチングクルーズにも焦点が当てられています。
北海道に行きたいと思わせる写真がたくさんのっているので、興味ある人は是非。
ちなみに北海道にちなんでカツ丼評論家による北海道のカツ丼事情も書かれていたりします。
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2月号のバーダーは、北海道特集で特にいままであまり触れられてこなかった北海道の海鳥ウォッチングクルーズにも焦点が当てられています。
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去年の12月から1年かけて、鳥の研究をやっている後輩を家に呼んで輪読会を行った。
輪読会のコンセプトは、「鳥の研究をやっている仲間内でみんなが楽しめて、研究・バードウォッチング両方にも役立ちそうなものでなるべく新しいもの」本のタイトルは、"Birds and habitat"という名前の通りで鳥のハビタット選択と景観生態学に関する本になった。
輪読会参加者の多くは景観生態学の研究室に属していたので、大変参考になったようで、自分の論文とかでも引用をしているようです。
主催者としては、輪読会が役にたってよかったです。
さて、輪読会も好評だったので、また新たに本を選んで輪読会を続けることになりました。
今年出版になった本でよさげなものがなかったので、今年は、ちょっと古いけど"Migration ecology of bird"にすることになった。
と、上記の本に決めたところで、2013年に発行された"Avian migration"
なる本があることがわかったのだが、イマイチ実態がわからない。
ネット上に目次もないので、どちらかというと教科書的なものではなく、読み物的なものなのだろうか?
そうなるとやはり、前者の本が輪読会的にはよいのかな。めちゃくちゃ分厚そうだけど。
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最近、海鳥と接せる機会が多いので、海外の海鳥関係の図鑑に手を出そうと思い、いくつかの候補の中からとりあえずこの一冊を買ってみた。
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Flight Identification of European Seabirds (Helm Identification Guides)
著者:Anders Blomdahl,Bertil Breife,Niklas Holmstrom |
全編、海鳥の飛翔写真という非常にとんがった内容の図鑑です。
実際、海上での鳥見は飛んでいる個体を観察することになるので、
飛翔形態の識別が重要になるわけですが、こんな非常にニッチな内容の図鑑が出てしまうあたり、ヨーロッパの鳥屋層の厚さを感じます。
でまあ、中身はすべて飛んでいる海鳥の写真で日本との共通種もいるので結構参考になるのですが、それよりなにより文章が図鑑にしてはくだけた内容で読んでてニンマリすることが多々あります。
特に各分類群のイントロが非常に面白く、著者の海鳥に対する熱意が伝わってきます。
例を紹介します。
アビ類
多くの鳥屋は、アビ類の虜で、特に渡り時のアビ類の大群を見たことがあるラッキーな人には忘れらない光景だろう。アビ類の魅力はなんともいえない不思議なオーラを放っている。非常に美しい夏羽、そして非常に識別の難しい冬羽も魅力の一つだ。ハシジロアビの成長夏羽のあの象牙色のクチバシ、紺碧の海をバックに飛ぶあの美しい姿はもう忘れられない。
多少意訳をしていますが、こんな感じで書かれています。この本で初めて"aura"という単語を見つけ”オーラ”が英語であることをしりました。
最高なのがトウゾクカモメ類のイントロ
海鳥の渡りをルーティンの動きをしながら何かいないか気ままに探している鳥屋達の視界にトウゾクカモメが入ったとき、一気にヒートアップし、魔法の呪文「トウゾク!」を叫ぶ。するとそこにいる仲間たちがすべてのスコープがその鳥の動きにシンクロして動き出す。そして、その鳥の識別ポイントを議論しながら見えなくなるまで追い続けるのだ。
トウゾクの何がマジカルかだって?そりゃいくつも理由があるよ。まず第一にトウゾクは海鳥スポットでレア種であり、海鳥の流れの中に魅惑的なカモやカモメがいないときのスパイスになる。第二に盗賊行為。本物の海賊のようだ。標的を追いかける様はまさにドッグファイト。第三に彼らのパワフルかつ素早い飛翔、黒色型を見るのもおもしろい。そして最後に識別が難しいので識別魂が騒ぐ。癖になる。有名な鳥屋で作家ででもあるLars Jonssonはスウェーデンの有名な海鳥スポットで"More skuas to the people!"と叫んだことがある。当然彼に賛成だ。
こんな感じ。
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日本哺乳類大図鑑
著者:飯島正広 |
野鳥と違って観察や撮影の難しい哺乳類達。彼らの写真を撮って図鑑にするなど並の力ではできません。
そのため鳥の図鑑は数あれど哺乳類の図鑑はそれと比べればずいぶん少ないのが現状です。
昨年発売されたThe Wild Mammals of Japanは数多くの研究者たちが執筆し、写真も様々な人から集め数年かけて作り上げました。
そんな状況のなか、新しい哺乳類の図鑑が発売されました。
驚くべきことに一人のカメラマンによる写真作品のみで構成されており、哺乳類版「日本の野鳥590
」と言ったとこいろでしょうか。
しかし、真木氏の図鑑とこの図鑑のコンセプトは異なります。
「日本の野鳥590
」はとにかく多くの種を扱い、それでいてフィールドで使えなくもないことを目指しているのと対照的に、この図鑑は、家の中で哺乳類の生態にじっくり触れることができる生態写真図鑑です。
大きな図版に所狭しとハイクオリティな生態写真が並び記述は少なめ。
種の並びも分類順ではなく、それぞれの生活環境によって並んでいます。
例えば系統的に近縁であるニホンテンとエゾクロテンは、前者が『奥山』の項目に並んでいるのに対し、後者は『北と南』の項目に並んでいます。
哺乳類の生態を考えるな感じろといったような内容です。
一人のカメラマンによる仕事であるため、すべての種類が網羅されているわけではありません。
例えば、鯨類の写真は申し訳程度、小型哺乳類は標本写真の羅列などもあり、種によっては自分の方がいい写真もってるとほくそ笑む場面もありまが、モグラの写真は素晴らしい。
スタジオに大掛かりなジオラマを組んで撮ったというアズマモグラの写真は、土の中を覗いてモグラの生活を見ているような気分になれる大変貴重な写真が数多く掲載されています。
とにもかくにもこのクオリティでこのお値段なら十分買いでしょう。
自然愛好家のかたには哺乳類たちの生態の魅力にふれることができる一冊だと思います。
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カラスの自然史 ー 系統から遊び行動まで
著者:伊澤 栄一,黒沢 令子,杉田 昭栄,鈴木 仁,高木 憲太郎,中村 純夫,長谷川 雅美,樋口 広芳,藤田 素子,堀 正和,百瀬 浩,森下 英美子,山崎 剛史,吉田 保志子,吉田 保晴,H. Haring,A. Kryukov,J. Martzluff |
カラスは、鳥屋だけでなく、一般の方々にもよく知られた野生動物です。
しかし、鳥のことを色々と知っている鳥屋の方もカラスの生態・性質についてはあまり知らないのではないでしょうか?自分もまさにそうなのですが、そんな人向けなカラスのついて系統、生態、知能、人との関わりとあらゆる角度から研究した結果がまとめられている本が出版されました。
第1部では、カラス類の系進化、地理変異などが解説されており、オナガのアジアとヨーロッパ集団という遠く離れた集団の分布パターンについて分子生態学的な考察や、島のカラスがそれぞれの環境に適応してクチバシの長さを変えている様子もなかなか興味深いです。
動物の生態を知る上での重要な要素は住み場所、食事、繁殖などですが、
2・3部と4部の一部で各々の研究者が研究成果を解説しています。
カラスに発振器を装着してカラスの行動圏やねぐらが変わっていく様子や地域によって食生活がずいぶん変わっていることがわかります。
カラスはゴミを漁っていてたくさん餌を得ているように見えるけれど、実際には都会のカラスの食生活がそう楽でないことがわかります。
カラスの知能と人との関係については第4部。
カラスの遊びはとっても興味深いです。
特にカラスの遊び行動についてのイラストを交えての解説は分かりやすくて面白いです。カメラマンのみなさん。カラスの遊び行動の撮影にチャレンジしてみると面白いと思います。最後の章ではヒトとカラスのミームの共進化という視点で世界でのヒトとカラスの関係が解説されていてとても面白かったです。
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Collins Bird Guide
著者:Lars Svensson,Killian Mullarney,Dan Zetterstrom,Peter J. Grant |
イギリスを中心としたヨーロッパの鳥を扱ったこの図鑑。
日本の鳥(ヨーロッパとの共通種)も載っており、大陸系の珍鳥の識別などにも使えて、
日本でも使おうと思えば使える(友人はこれを日本で持ち歩いて鳥類識別しています)。
とにかく図版が美しく、英語が読めなくても絵を眺めるだけでも鳥屋なら幸せになってしまうのですが、この第2版が3月4日発売するようです。
第1版は以前に買って本棚の肥やしにして、たまに取り出して眺めていたのですが、
第2版も安いし買っちゃうかな・・・
たぶん絵もさらに良くなっているし、ページ数も増えているので扱っている種も増えているでしょう・・・
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出羽ノ鷹狩 Hawking in Dewa [DVD]
販売元:有限会社エデュエンス・フィールド・プロダクション |
東北の出羽地方に伝わるクマタカを使って鷹狩りを行う鷹匠に5年間のドキュメント。
クマタカは、日本に生息する最大の猛禽のひとつで、エサは主にリス、ノウサギといった哺乳類にヘビや中型鳥類を補食する日本の森林生態系の頂点に位置する猛禽類です。
名前はタカとついていますが、実質ワシの仲間(タカとワシの区別は曖昧)です。
生態系の頂点に位置するため、絶滅が危惧される希少種であり、精悍な姿から日本の鳥屋の中ではファンが多い鳥であるだけでなく、分布域が日本から東南アジアに限定されるため、外国の鳥屋のあこがれの種ともなっています。
そんなクマタカを用いて鷹狩をし、さらにその文化が現在にも残っているのが驚きです。
YouTubeにプロモーション用のサンプル動画が2つ載っています。
http://www.youtube.com/watch?v=xA7oDmau-mc
http://www.youtube.com/watch?v=PAiElxij2Ew
クマタカを手に乗せている姿がカッコイイ。そして、クマタカはデカイ!!
ウサギを追わせている映像もありますが、非常に迫力があります。
本編では、もっと迫力のある映像が見られるのでしょう。
2本目の映像では、クマタカの初期の訓練から出立までの映像でこの続きが非常に気になります。
制作したのは、鳥類の調査研究、映像制作を業務とするEFPという会社。
YouTubeで検索するとシロハヤブサとかオオタカといった猛禽類などの非常にクォリティの高い映像が出てきます。
猛禽の仕事が専門のようなので、猛禽を知っている人達が制作したかなり力の入った作品であることが伺いしれます。
そんな猛禽の専門集団が製作したこの作品は、日本で稀少な文化の記録映像としてだけではなく、クマタカの生態の資料としても十分価値のある映像だと思います。
本編が見たいです。
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昨日の記事で本をもらったお礼として、作者に関連する本を載せられる分だけ宣伝。
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フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 著者:ジョナサン ワイナー |
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鳥たちに明日はあるか―景観生態学に学ぶ自然保護 著者:ロバート・A. アスキンズ |
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鳥の起源と進化 著者:アラン フェドゥーシア |
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鳥の自然史―空間分布をめぐって 著者:天野一葉,植田睦之,江田真毅,加藤和弘,金子正美,黒沢令子,小池重人,島崎彦人,鈴木透,高須夫悟,西海功,長谷川理,樋口広芳,百瀬浩,山浦悠一,山口典之 |
オムニバス形式で、日本の研究者による最新の研究成果が載っています。
内容は比較的研究者向けのものと感じますが、鳥屋さんにも興味がありそうな話も載っています。
たとえば、カモメの話は、ホイグリン、モンゴルカモメの話題に触れられており、形態で識別が難しく、一部のウォッチャーの興味の的になっているこれらの仲間が、遺伝的に非常に近縁であり系統進化学上でもおもしろいモデル生物であることが述べられています。
また、アマチュアの鳥屋さんが身近に参加できる鳥の調査活動としてモニタリング調査がありますが、それに関しても1章分ページが割かれており、世界のモニタリング事情やモニタリングの種類・手法、どうしたらモニタリングに参加できるかなどが割かれている。
これを読んでみて、いままでモニタリングに参加したことない鳥屋さんも自分のできる範囲でモニタリングに参加してみるのはどうだろう?
上記の内容以外にも保全、外来種、競争、進化、民俗学的な話など話題豊富なので、鳥の研究者やその卵だけでなく、ウォッチャーにも広く読んで欲しいと思う一冊です。
自分は縁あって、この本をいただきました。
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訳者さんのとこへ行ってゲット。
引き出しをがらっと開けたところに整然とならんだこの本たちの背表紙が印象的だった。
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Rグラフィックス ―Rで思いどおりのグラフを作図するために― 著者:Paul Murrell |
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